着物買取のコツ:着物の種類

藍型染とは?江戸と沖縄の藍型染、それぞれの特徴と買取について

藍型染とはどんな着物?

藍型染とは、藍色一色と着物の地の色や、藍色のグラデーションを使って型染めを施した着物のことです。
特に沖縄の琉球藍型が有名で、琉球紅型の一種として親しまれています。
琉球藍型は「りゅうきゅうえーがた」と読み、藍色の濃淡で染め抜かれたシンプルさや渋さが江戸の庶民に受け、江戸時代で庶民が着る服といえば藍型染めになったそうです。
一方琉球紅型は「りゅうきゅうびんがた」と読んで、他にも沖縄らしい色使いの黄色、紫色、緑色などと合わせて5色を使って大胆かつ鮮やかで豪華なデザインをしているのが特徴です。
こちらは沖縄の王族が着る服として作られ、現代では個性的な着物の柄の一つなどとして人気になっています。

藍型染が江戸時代に発達した理由とは

江戸時代、将軍が吉宗公の頃には非常に多くの贅沢禁止令が出されており、一般町民は絹を使った贅沢な着物を着てはいけないという禁止令が出たことがあります。
また柄にも禁止が及び、絞りのような手が込んだものを着てもいけない、とも言われました。
許可されたのは木綿の生地で、藍色の着物だけでした。
そのようなことを定められて反発した町人と職人は、その禁止令をクリアしつつ、より難しい技術を必要とするものを作りあげ、それを着ることで粋な抵抗をしたのだといわれています。
同じような発展の仕方に江戸小紋などがあり、当時の人々は限られた中でもオシャレでいたいという心があったのでしょう。

江戸時代の藍型染めの技法

藍型染の技法の一つに、長板中型というものがあります。
発達理由の部分でも記載しましたが、町人たちは禁止令の条件をクリアしつつ、より高度な技術を使ったオシャレをするようになりました。
長板中型は約6.5mもの長さがある板に、木綿の布を張り付けて、その上に型紙を置いてヘラで防染糊を置いて、一反ずつ手作業で染めていく方法です。
これで出来上がる布には、江戸小紋よりも大きめで、型友禅などよりも小さい柄、つまり中くらいの大きさの模様が付けられており、この中くらいの柄と貼り付ける板から長板中型と呼ばれています。
禁止令の条件を満たすために木綿の布に、藍色を染める際、非常に緻密な柄を布の両面にそのように染めるという、当時では非常に高度な技術を使っていたのです。
この技術を見た大名たちが、のちに絹の布に緻密な模様を染める江戸小紋を作らせたという説もあります。

沖縄の藍型染は豪華で手間がかかっている

一方沖縄の藍型染も、非常に手間のかかる着物です。
糊で染色しない部分を決めて藍の入った壺に布を浸し、それを何度か繰り返すことで藍色をつけていきます。
途中で糊をつける部分を変えていき、色つけしない部分が白、色つけした部分が濃い藍色になるので、藍色の濃淡でその着物の模様が決まっていくのです。
濃い藍色と鮮やかな藍色、薄い藍色、そして点のように連なる白が美しく、また豪華なつくりなので、様々なシーンを印象的に彩ってくれる着物となります。
濃い藍色を出すには何度も藍に浸さなければならず、そして模様を作るためには糊づけをしなければならないので、非常に手間がかかるのです。
買取価格も通常は琉球藍型の方が高くなるので、売ることを考えているのであればできる限り手入れをして綺麗な状態を保っておきましょう。

藍で染めた着物は機能性も高い

藍染めを施した布は、虫よけ効果や抗菌機能を持つものもあります。
抗菌機能については、染めるために藍を発酵させる方法でその強さが変わると言われていますが、昔から農家を営む日本人は藍染の着物を着て農作業をし、鬱陶しい蚊などの虫をよけていたとも言われているのです。
抗菌機能を利用したものとしては、下着や靴下などのものが挙げられます。
雑菌が増えやすい部分に触れる布だからこそ、においが発生しにくく水虫予防にもなる藍が活躍すると言えるでしょう。
また、現代では包丁を一度藍染したものや、石鹸などの雑菌が大敵の部分に使うという試みもあり、現代でもしっかり通用する藍染のポテンシャルの高さが窺えます。

藍型染の着物を売る時の注意点は?

藍染めは素人目では現代的な合成顔料と植物の藍で染めた布との見分けがつかないケースが多くあります。
また江戸時代などの藍型染の技法を知らない場合では、その真の価値を見いだせることも少なく、シンプルかつ渋い作風の多い藍型染は誤解されやすい、勘違いされやすいものと言えます。
そして豪華でオシャレな琉球藍型も、同じように買い取り実績や着物の知識が豊富な専門店でなければ、やはり買取価格が低くなってしまうケースも多いのです。
着物の買取は専門店にお任せするのが良いでしょう。
そしてできるだけ高く買い取ってもらうには、状態を良好に保つことも大切になってきます。
虫が付きにくいと言われる藍染技法の着物でも、模様を出すために白くなっている部分を虫に食われてしまうケースもあります。
普段からの手入れや、影干しなどのメンテナンスを定期的に行い、良い状態を保つようにしましょう。